海外FXは本当に儲かるのか?

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海外FXは、数ある投資の中でも大きなリターンを獲得できる可能性の高いもののため、投資家の中にも一度は試してみたいと考えている人は多いと思います。最近では国内FXのものではあるもののCMもテレビやネット広告で見かける機会も増え、徐々にFXの認知度も広がっているのを感じます。その背景には、増税に次ぐ増税により可処分所得が減っていることも関係しているかもしれません。

とはいえ、投資自体に興味があるといっても「本当に儲かるのか?」「借金を背負うようなことはないのか?」といった不安はつきものです。特にFXについてネットで検索すると、かならずといっていいほど「借金を抱えてしまった」といったような記事を目にします。ただ、実のところ海外FXをきちんと知ってしまえば、その不安を拭いされるかもしれません。

今回は、本当に海外FXは儲かるのか?海外FXで儲けるために何をすべきかについて見ていきましょう。

FXの基本的な知識を持とう

FXを始めるにあたって、いきなりFX口座を開設し、入金をしてトレードをスタートするといった人はおそらく誰一人としていないと思います。ですからFXについてしっかりと理解をすることで、FXで儲けるための地盤を固める必要があります。その上で国内FXと海外FXの違いを知り、海外FXで儲けるためにどうしたらいいのか、どのような戦略で望めばよいのかを考える必要があります。

FXで利益を出す(儲ける)には?

FXで利益を出すには、大きく分けて2つ方法があります。それは、「為替差益を得る方法」と「スワップポイントを得る方法」です。一般的に知られている取引は為替差益を得る方法となりますが、FXならではのスワップポイントを得る方法を知ることで、儲ける手数を増やすことができるのです。

為替差益を得る方法

まず為替差益を得る方法についてですが、為替差益とは何なのか?というところから説明しておきましょう。為替差益は2つの通貨(たとえば米ドルと日本円)の取引で生じる為替差を使って利益を出すことを言います。わかりやすく説明するために、現状は2023年10月現在、1ドル150円前後を行き来していますが、1ドルが100円だと仮定して説明しましょう。

1ドルが100円の時に、100ドル分ドルを購入したとします。そうすると日本円で言えば10,000円の価格でドルを買ったことになります。その購入した100ドルをずっと保持していたものの、為替相場が動いて1ドルが110円になったとします。そうすると100ドルを持っていることには変わりませんが、もしそれを日本円に交換したら11,000円の価値があることとなり、1,000円の利益が出ていることになります(実際には手数料等が引かれるので手取りは少なくなります)。

これは安い時に購入し高くなったら売却する例ですが、高い時に購入した通貨を安い値段で買い戻すということもFXでは可能です。たとえば、1ドル100円の時に100ドル分を売却し、1ドルが90円になったときに100ドル分購入するとしたら、1,000円分安く100ドルを買えることになります。

このような2国間の通貨の為替差を得るのがFXの一番の醍醐味と言えます。

スワップポイントを得る方法

また、スワップポイントを得る方法についてですが、こちらもスワップポイントとは何か?についてお伝えしておきましょう。スワップポイントとは、2国間の通貨の金利差によって得られる利益のことを言います。このスワップポイントは毎日受け取ることができる利息のようなもので、大きな金額ではありませんが、長期保有することによってじわじわと利益を得ることができます。

スワップポイントの仕組みですが、たとえば日本円や米ドルのような低金利の通貨を売却し、トルコリラ、南アフリカランドのような高金利通貨を購入するとスワップポイントを得ることができます。反対に、高金利通貨を売却するとスワップポイントを支払わなければなりません。

スワップポイントはFX業者によって異なるため、スワップポイント重視の取引を行う場合には、どのFX業者でのスワップポイントが自分のトレードする通貨の場合得やすいかを確認しておく必要があります。スワップポイントは、FX業者によっては公式サイトに記載されていますので、海外FX初心者の方であれば、公式サイトの情報が十分のところを選ぶのが賢明と言えるでしょう。

スワップポイントが高い通貨ペアを使って儲けよう

先ほど、低金利の通貨を売却し高金利通貨を購入することでスワップポイントを獲得できるとお伝えしましたが、高金利通貨として有名なものとして、トルコリラ(トルコの政策金利:30.00%)」「メキシコペソ(メキシコの政策金利:11.25%)」、「ロシアルーブル(ロシアの政策金利:13.00%)」「南アフリカランド(政策金利:8.25%)」などが有名です。

海外FXで儲けるためにすべきこと

海外FXは果たして儲かるか?という問いに対して、「確実に儲かる」と言える手法などこの世には存在しません。ただし、儲ける確率を上げる方法はそれなりに存在します。3つにフォーカスしてお伝えしていきたいと思います。

・テクニカル分析を実践する
・損切りを徹底する
・感情的なトレードを行わない

テクニカル分析を実践する

テクニカル分析とは、為替チャートの過去の情報をベースに今後の値動きの予想を行うために必要となる分析手法のひとつです。財務状況や経営状況、健全性、市場などを分析してトレードを実践するファンダメンタルズ分析と対比されるものとなります。

テクニカル分析でよく使われるものとしては「ローソク足」「移動平均線」「ボリンジャーバンド」「RSI(相対力指数)」「MACD(マックディー」「ストキャスティクス」「一目均衡表」などがありますが、ここでは「移動平均線」と「一目均衡表」について簡単に紹介しておきます。

移動平均線

移動平均線は、ある特定の期間の終値を平均化し折れ線グラフ化したものを言います。移動平均線には、単純移動平均線(SMA)や指数平準移動平均線(EMA)、加重移動平均線(WMA)といったものがあります。

移動平均線が上向きの場合には上昇トレンドに、下向きなら下降トレンド、横ばいだともみ合い局面となります。また移動平均線は2つ3つの線を組み合わせて分析することがあります。その組み合わせた移動平均線の形によって「ゴールデンクロス」「デッドクロス」と呼ばれることがあります。ゴールデンクロスは、直近の価格が上向きに転じることが予測されるもので「買いのサイン」、反対にデッドクロスは、下向きに転じると予測できるため「売りのサイン」となります。

一目均衡表

一目均衡表とは、ペンネーム一目山人(細田悟一氏)が2000人のスタッフと7年の歳月をかけて完成させた相場の手法です。相場は「売り手」と「買い手」の均衡が崩れた方向へ動いていくという考え方に基づいています。この一目均衡表は「基準線」「転換線」「2本の先行スパン」「遅行スパン」の5本の線から構成されます。

「基準線」は、過去26日間の最高値と最安値の平均を結んだ線で、中期的方向性を指し示しています。「転換線」は、過去9日間の最高値と最安値の平均を結んだ線で短期的方向性を指し示しています。「2本の先行スパン」は、今の値動きが将来にどのような影響を及ぼすか2本の線を用いて表したものです。2つの線の間を塗りつぶすことで「雲」というエリアが出現しますが、この雲が株買いの抵抗帯および支持帯になったりする重要なポイントとなっています。「遅行スパン」は、当日の終値を26日前に遅行させて表示するもので、とても重要な要素とされています。

転換線が基準線を上抜けしたとき、また遅行スパンがローソク足を上抜けしたとき、ローソク足が雲を上抜けしたときは好転の兆しが見えたことを表し、この3つの買いシグナルが揃って訪れたものを「三役好転」といって強買いシグナルとなります。

損切りを徹底する

海外FXで儲けるために必要となる2つ目のポイントとして、損切りを徹底することです。FXで負ける人は何も無謀な取引をしているわけではありません(中にはいるかもしれませんが)。FXトレードを行う誰しもが買ったり負けたりを繰り返します。100%勝ち続けることはありません。ただし、海外FXで儲けている人は、負けを極力減らし利益を出す方法を実践しています。それが損切りです。

損切りについて、おさらいの意味をこめてお伝えしておくと、トレーダーが為替取引で損を抱えている状態にもかかわらず、ポジションを持ち続けると相場の上場によっては損がさらに大きくなってしまうことがあります。そこで損が大きくならないために、現在損失があるとしてもその損失を最小限に食い止めるべく損失確定させることが損切りです。

海外FXの熟練者であればこの損切りを当たり前のように行えますが、海外FX初心者の人だと「この相場はいつか好転するはずだ」「だからプラスになるまで持ち続けよう」という心理や考えが働いてしまうのです。

FXトレードをはじめ為替取引を行う場合には、明確なゴールなどは存在しません。自分で取引におけるゴール(目標)を決めて取引を行わなければズルズルと負けが込んでしまうことになります。とはいえ、ゴールをどのように決めればいいのかわからないという人は多いでしょう。ですから、たとえば「1万円マイナスになれば損切りする」といったマイルールを設定し守ることが重要です。

損切りができるということは、利確(利益確定)タイミングもマイルールを持つことで決めることができます。「1万円プラスになれば利確する」とすれば、この1万円が2万円になるまで持ち続けよう、とはならず確実に1万円を持ち帰ることができるのです。

損切りはテクニックというよりも儲けるための心構えです。先ほどのテクニカル分析は覚えることも多く理解に時間もかかることがあるかもしれませんが、損切は自分に正直となってルールを順守すればいいだけですから、今すぐでも実践できます。

感情的なトレードを行わない

先ほどの損切りにも関連するものですが、FXのトレードには人間の感情を出来るだけ持ち込まないことが重要です。「人間がトレードするのに、感情を入れないってどういうこと?」と思う人もいると思うのですが、人間は喜怒哀楽を持つ動物です。ですから自分の意思が通じない為替相場の中では、喜び(利益が出る)もあれば、哀しみ(損失が出る)もある。それにより怒りも生まれるかもしれません。でも、感情的にトレードを行えば、「負け分を取り戻さなきゃ」「絶対に勝つまでやる」といった思いが働き、大きな損失につながる恐れが高くなります。

もし「感情的なトレードをしているな」と自分で感じたら、一度為替相場を見るのをやめてみましょう。場合によってはしばらくFXトレードから離れてみるのも手です。あまり離れてしまうと勝負勘がなくなると思う方は、気負うことのない「デモトレード」などで気軽にトレード感覚を味わってみるのも良いかもしれません。

まとめ

以上、海外FXで儲けるために何をすべきかについてお伝えしてきました。ここで紹介したものはごく基本的なものですが、確実に儲けるというより儲けるために利益を(極力)減らさないための方法です。最初にお伝えしたとおり、100%勝てるFXトレードの手法など存在しません。その勝率をできるだめ高めるために、今できることを実践しましょう。

もちろん海外FX初心者とベテラントレーダーでは実践する内容が異なることもあるでしょうし、テクニカル分析で紹介した分析ツールの選び方もそれぞれ異なるのが普通です。紹介したものの全部を行う必要もありません。自分に合った方法を選択して実践する、それが儲けるための一番の近道です。ただしやるからにはコロコロと手法を変えないこと。一つの技術をマスターするには時間がかかりますので、最低3ヵ月は身体に染みつくまで続けていきましょう。